
発達障害のある子どもは、現在、障害者雇用で働きながら一人暮らしをしています。
一人暮らしができるようになるまで、決して順調だったわけではありません。
そんな息子が時間はかかりましたが、就職して、一人暮らしができるようになった理由。
それは「就労移行支援」を利用したことでした。
何がきっかけで就労移行支援を利用するようになったのか、就職が決まるまではどうだったのか、経験を踏まえてお伝えしたいと思います。
【子ども(30代)について】
目立った知的や身体の発達障害があるわけではないが、健常者と比べるとやはり発達の面で遅れが見受けられる。
保健所や障害児通所施設、養護学級、就労支援サービスの力を借りながら現在は企業で働いています。
なかなか進まない就職活動
街で白シャツの黒のスーツを着た就職活動中と思われる学生をよく見かける時期でも、子どもは特に変化はなく、ちゃんと就職活動ができているのか心配でした。
エントリーシートを何十社にも送らないといけないとか、希望する会社の先輩に話を聞くとかいうニュースを耳にしていた頃です。
もし、仮に運良く入社できたところで、健常者のみんなについていけるのか?という点も心配だったため、就職活動ができていない事を強く言うことはしていませんでした。
たまに応募したであろう会社から封書が送られてきたのを見て、何か応募したのかなと思う程度でした。
就労移行支援を知るきっかけ
子どもは、小さい頃から療育手帳を取得していました。
何年かに1度、更新時期に診断書の提出を求められます。
心療内科を受診し、先生になかなか就職が決まらず悩んでいることを伝えた際、就労移行支援という制度があるということを教えていただきました。
就労移行支援とは
・ 一般就労等への移行に向けて、事業所内や企業における作業や実習、適性に合った職場探
し、就労後の職場定着のための支援
・ 通所によるサービスを原則としつつ、個別支援計画の進捗状況に応じ、職場訪問等による
サービスを組み合わせた支援。
・利用者ごとに、標準期間(24ヶ月)内での利用。
引用元:厚生労働省
調べてみると、いくつかの事業所があり、通えそうなところをピックアップして連絡を取りました。
就労移行支援に通ってどうだったか
通っている間は毎日スーツを着ていました。
事業所では就職するためのビジネススキル以外にビジネスマナーや身だしなみ、コミュニケーションなど多岐に渡ってサポートしていただきました。
細かいところですが、身だしなみは親が口出しするよりも他人に言われた方が刺さります。
定期的に親との面談もあり、進捗状況や今後取り組むべき事などを共有します。
時折、レクリエーションとしてグループで興味のあるところへ出かけたり、イベントを設けたりして仲間との繋がりができる場でもありました。
職場実習ができる
一般的な就職では、入社して初めて実際の仕事に触れるということが多いと思います。
しかし、発達障害者の多くは新しい環境に慣れるのが苦手で、臨機応変に対応することも苦手なことが多いです。
子どもが通った事業所では短期間の職場実習もあり、実際に体験することでどんな事が無理なのか、どんな事なら出来そうなのか知る事ができたのはよかったと思いました。
学校とは違い、社会に出て働くことを実感する場にもなります。
自分ではできると思っていた事がうまくいかず、苦手だと敬遠していた事が実は合っていたということもあります。
いくつかの会社で実習することで、どんな仕事があるのかを知る機会になりました。
就職活動サポートについて
大学在学中の時の就職活動は他の学生と同様に一般企業に応募をしていました。
就労移行支援事業所では、企業が発達障害のことをわかっていての応募になるので、入社してからの不安が全く違います。
同時期に通所していた仲間の中には、就職活動がうまくいかなかったり、就職できてもうまく馴染めず、原因を探ったところ発達障害の診断を受けたという人もいました。
大学の時の就職活動では、子どもは自分が発達障害があることは知っていたけれど、それを受け入れてくれる企業があるのかどうかの情報もありませんでした。なかったというより、探す方法がわかりませんでした。
自分で発達障害者を受け入れ可能な企業を探して応募することはかなり難しいです。
もっと言えば、そういう企業を探して応募すれば良いという考えもなかったと思います。
事業所を利用することによって、応募できる企業の情報を得る事ができ、その点は本当に良かったと思います。
卒業してすぐに就職できず、回り道のように思いますが、結果として長く勤められる会社に入社できました。
就職後のサポート
事業所では就職後のサポートも受けられるところがほとんどだと思います。
利用した事業所では、定期的な面談(終業後に事業所に出向く)や、企業での3者懇談(事業所、本人、企業の担当者)が設けられており、仕事の悩みを1人で抱える事がないように配慮していただいたのが助かりました。
学校と違い、職場に親は出向きにくいものです。
気になる事があっても聞きづらいことがほとんどです。
子どもは何か気になることや不安なことがあっても親には言いにくこともあります。
事業所が間に入ることによって、お互いに不安を減らすことができるのもメリットと言えます。
まとめ
子どもが利用した就労移行支援事業所をもとに書きました。
現在8年ほど継続して勤めることができています。
しかし現実問題として、障害者雇用で働くとどうしても同時期に入社した方々と比べると収入は少ないと思います。
就職したての頃は一人暮らしはなかなか難しいのでは、と思っていたくらいです。
親の事情で1人暮らしをしなくてはならなくなった時、なんとか工面すれば家賃を払って生活していけるくらいになっていたので会社を辞めずに続けていて良かったと思いました。
わが家の事例は療育手帳をすでに持っていたこと、心療内科の先生に就労移行支援のことを教えていただいたことで道ができました。
この記事が悩んでいる方のお役に立てればとても嬉しいです。
就労前の段階での相談も!

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